第2回:「私のせい?」—自分を責める親を救う弁護士の言葉
「私が離婚という道を選んだから、子どもに苦労をかけているのではないか」 「私がもっとうまく相手と関わっていれば、支払いは続いたのではないか」
養育費の振込が止まったとき、多くの被害者は怒りよりも先に、言いようのない「申し訳なさ」や「自己嫌悪」に苛まれます。第2回では、不払いがもたらす精神的な二次被害と、弁護士がどのようにその呪縛を解いていくのかを描きます。
1. 相手の「不誠実」を自分の「落ち度」にすり替えてしまう心理
未払いが発生した際、相手方に連絡をすると「お前の態度が悪いから払う気が失せた」「お前が勝手に出て行ったんだろう」といった、論理をすり替えた攻撃を受けることがよくあります。 こうした言葉を浴びせられ続けると、被害者は次第に「自分が悪いから、子どもに届くはずのお金が止まってしまった」と思い込まされてしまいます。これを放置することは、精神的な虐待を受けているのと変わりません。
2. 弁護士が突きつける「責任の所在」
暗闇の中にいた相談者に対し、弁護士は法律という冷徹かつ明確な基準で、責任の所在をはっきりとさせます。 「いいですか、夫婦の問題がどうあれ、『子どもの養育費を止めること』を正当化できる理由は、この世に一つもありません。 支払いを止めているのは相手の身勝手であり、あなたの責任では断じてないのです」 弁護士のこの一言で、長年自分を縛っていた罪悪感から解放され、涙を流す親御さんは少なくありません。
3. 「被害者の声」:Dさんのケース
「子どもに新しい靴を買ってあげられない自分を責めていました」と語るDさん。元夫からの不払いが半年続き、貯金を切り崩す日々でした。相手に連絡しても無視されるか暴言を吐かれるか。Dさんは次第に、自分が無力な存在であるように感じていました。 弁護士に依頼したことで、状況は一変しました。弁護士はDさんの「感情」を「権利」へと変換し、事務的な手続きとして相手に督促を開始しました。 「先生が『あなたは堂々と請求していいんですよ』と言ってくれたことで、ようやく前を向くことができました。私一人の問題ではなく、子どものための戦いなんだと気づけたんです」
4. 精神的エネルギーを「生活」へ戻すために
自分で交渉を続けている限り、常に相手の顔色を伺い、自責の念に駆られることになります。弁護士にすべてを任せるということは、単に手続きを代行してもらうだけでなく、「自分を責める時間」を終わらせることに他なりません。 浮いた精神的なエネルギーを、お子さんとの笑顔の時間や、自分自身の生活を立て直すために使う。それこそが、弁護士介入による最大のメリットの一つです。

